キャリアのゴールとして、着任した社長(その1)
新年度が始まったある日、社長の交代が発表されました。
そして、その2か月後、新社長がさっそうと着任。
新社長は、着任早々、社名変更を指示してきました。
え?なんで、社名変更するんですか?という社員からの素朴な質問にも
要領の得た回答をしない新社長。
その上、会社経営の経験は全くないご様子・・・
経営経験どころか、株式投資や財テクといったお金にまつわることも
一切経験がなく、サラリーは奥様に渡して、お小遣いをもらってる
ザ・サラリーマン
前職は、20人ほどの会社の営業部長とのことでした。
会社は、海外に親会社があるものの、日本国内は、社長に従業員3人の
小さな会社。
前社長と従業員は、役職の違いはあるものの、業務的には
お互いにフォローしあってわきあいあいと仕事をしていました。
なので、従業員も社業全般についてある程度知識をもっていました。
そこへ、サラリーマン出世のゴールとして、社長業に魅力を感じて
応募、採用された社長・・・
それにしてもなんで、
親会社はこの新社長を採用したのでしょう?
事情は複雑ですが、簡単な理由は、
・英語が話せたこと
・親会社の地元では、営業部長といえば、
社業全般に知識をもっていて当たり前だったこと
親会社としてもまさかザ・サラリーマンとは思っていなかったようです。
今でも社長就任日の嬉しそうな達成感にあふれた顔は忘れられません。
そして、次々に発覚する新社長の知識不足・・・
知識不足でも真摯に教えを乞う姿勢であれば問題なかったのかもしれません。
しかし、新社長は、焦ってました。知識不足が発覚すれば、従業員に馬鹿にされると思っていたようで、どんどん意固地に
従業員からの提案は、全て拒否
そして、従業員からの歩み寄りの姿勢は、全て自分への攻撃と解釈するに至りました。
当時も今も新社長、ほんとうに
不安で、怖くて、ビビッてた
と思います。
弱い犬ほどよく吠える・・・
自分の弱さをさとられたくない。
経験不足で従業員に馬鹿にされたくない。
誰もそんな事思ってないのに
ただ、こうなってしまうとどうしようもありません。
新社長の心の問題なので・・・
そして、前社長から特に信頼が厚く、社業全般について深く知る立場にあった僕は、
新社長の攻撃の矢面に立たされることになってしまいました。
(つづく)